盆栽・苔玉の育て方

盆栽は生き物です。

飾りっぱなしでは枯れてしまいます。

光に当て、風に当て、水をやり、肥料も与え、成長に合わせて

お手入れしなければなりません。

植物はきちんとした方法で手を加えてあげると、ちゃんと答えてくれます。

仲良く暮らしていくことで、愛おしさも増してきます。 

草木盆栽の管理

 

上手く育てるコツは、日々の観察にあります。

 

置き場所は・・・

種類によって様々ですが、ほとんどの植物は朝日が昇り始めると同時に養分を作ります。

日陰に向く植物でも、真夏以外は日によく当てるほうが葉つき、花つきがよくなります。

植物の自生位環境を知ると、「この植物は木陰に」と判断がつきやすくなります。

真夏、日当たりが強すぎるなら、よしずや寒冷紗などで半日陰を作る工夫をしましょう。

西日がガンガン当たる場所は避けましょう。

午前中に太陽が当たり、午後からかげる場所が最適です。

 

室内に飾る場合は、1日2~3時間程度、陽の当たる風通しのよい窓辺に置きましょう。

また、2~3日間隔で戸外に出して日光浴をさせましょう。

室内に飾ったままだと病害虫発生の原因になります。

病害虫予防のため、地面に直接置かないで台の上に置いて管理しましょう。

台は照り返しの少ない木製のものがおすすめです。

 

水やりは・・・

鉢土の表土が乾いたら、底穴から水が流れ出るまで たっぷりと与えるのが基本です。

苔玉の場合、洗面器やバケツなどに水を張って苔玉の部分をそのまま水に浸します。

ブクブクと気泡が出なくなったら水やり完了。冬場は2~3日に1回、春と秋は1日1回、夏場は朝夕2回が目安です。

乾燥防止のため、受け皿に水を張っておくのもいいでしょう。

ただし、根腐れ防止のため水は薄く張る程度にしましょう。

 

肥料は・・・

鉢の中の限られた土の量では養分が不足し、追肥が欠かせません。

与える期間は4月~梅雨時までの生育期と、9月~11月の冬越しの準備期間です。

与えすぎには注意してください。

追肥には液肥と置肥があります。

液肥(液体肥料)の与え方

液肥は月に2~3回を目安に、通常の濃度より薄めたものをジョウロで水やりの代わりに施します。

置肥の与え方

置肥は、水やりのたびに徐々に溶けていきます。固形の暖効性肥料を月に1回程、対角線上に鉢の隅に2個置きます。

苔を貼っている場合は、苔をはずして土の上に置きます。

 

病害虫の対処は・・・

最大の予防策は日々の観察です。

異変を見つけ次第、消毒、捕殺と対処します。

多くの病気は、高温多湿のときに発生しやすいので、ある程度風通しの良い場所で管理しましょう。

人間でも夜間寝苦しく疲れやすいものですが、植物にとっても同じことが言えます。

特に梅雨時はウドンコ病などが出やすいので注意が必要です。

予防のため殺菌剤を散布します。

苔盆栽の管理

 

苔は太陽の光と水で育ちます。

 

オソバオキナゴケ(ヤマゴケ)は、雨の当たりにくい大木の根元などに生息しています。

土のない所でも生育し、太陽の光と水さえあれば成長します。

また、1~2ヶ月乾燥状態にあっても水分を与えると元の青々した姿に戻ります。

苔はほとんど栄養を必要とせず、空気中の水分を葉の表面から直接吸収しています。

 

置き場所は・・・

半日陰~明るい日陰で屋外または風通しの良い窓辺で管理します。

エアコンや暖房の効いた室内環境は苔にとってよくありません。

室内に飾る場合は、1日2~3時間程度日のあたる風通しの良い窓辺に

置きましょう。

また、2~3日間隔で戸外に出して日光浴をさせましょう。

 

夏場の直射日光は避けましょう。特に西日の当たる環境はよくありません。

午前中は太陽が当たり、午後からは陰る環境がベストです。

地面に直接置かないで台の上に置いて管理しましょう。

台は照り返しの少ない木製のものがおすすめです。

 

水やりは・・・

苔の表面が完全に乾いたら、霧吹きなどでたっぷり与えてください。

もともとヤマゴケは雨の当たりにくい木の根元で生息しているので蒸れに弱いのです。

水にずっと浸かった状態は枯れる原因になります。

 

肥料は・・・

苔は肥料を必要としません。